『R2.4月の日記』

4/1 カナダにお住まいの方と少しお話しをする機会があり、海外においても、子供を授かりたくても授かれない女性がたくさんいらっしゃると聞きました。さすがに海外での提供は叶いませんが、ハーフや沖縄の方からご相談を受けたこともあり、関西や新幹線で向かえる範囲であれば提供いたします。

4/2 今日は『未来かなえ☆』より精子提供を受けられた方から経過報告をいただきました。幸運にも1周期目のご提供で赤ちゃんを授かられています。18週5日目で性別が女の子だと分かったようで、今から洋服選びを楽しみにされています。腰を楽にするには「トコちゃんベルト」がオススメとだということです。お腹の中の赤ちゃんが大きくなるにつれ、腰への負担も大きくなりますが、マタニティライフを送られている方で腰に痛みがある方は参考にしていただければと思います。

4/3 今日も妊婦さんから経過報告をいただきました。5週2日で胎嚢確認できたとのご連絡でした。まだまだ油断できない時期ではありますのが、無事に心拍確認でき、素晴らしいマタニティライフを送られることを願うばかりです。この方も1回目の精子提供でご妊娠されているのですが、すぐに赤ちゃんを授かられた方に共通する内容もありますので、ご依頼者にはその秘訣!?なりともお伝えできればと思います。

4/4 ご新規の方から精子提供のご依頼をいただきました。一般的には面談を行ったうえで提供スタートとなるのですが、この時期なので面談を中止又は延期すべきか悩みどころです。実施するとしても人の多い場所や時間を避け、マスクを着用するなど、いわゆる“3密”に配慮した形で行うことになりそうです。

4/5 桜の花も満開となり春の訪れを感じる今日この頃ですが、お花見スポットはどこも閑散としており、今は新型コロナウィルスの感染拡大が早急に鎮静化することを願うばかりです。世間もぎくしゃくしていますが、こういう時こそ、みんなが一致団結して困難に立ち向かい、そして乗り越えたいものです。

4/6 今年度こそは業務量の少ない部署(いわゆるオアシス職場)に異動できればと淡い期待を寄せていたものの、期待もむなしく現職場に残留でした。人事異動に恵まれているのか恵まれていないのか、毎回ハード(多忙)な部署ばかり渡り歩いています。社会人として多くの経験を詰め、仕事の成果を出すたびに高い評価と期待をしていただけることはありがたい限りですが、精子提供の活動に支障をきたさないようにしなければなりません。とはいえ、職場は好きに選べるものでもないため、引き続き、業務の効率化・省力化を図りながら、精子提供の時間をつくり出す以外に方法はありません。時間はつくり出すものとはよく言いますが、逆に言えば、精子提供ボランティアを継続することは仕事の合理化にもつながり、とても素晴らしいことだと考えています。

4/7 精子提供を受けて体外受精にチャレンジされている方から胚移植をされたとのご報告がありました。多大な費用と時間、精神的・身体的な負担を乗り越えての最後の関門になりますが、受精卵のグレード(質)は高いとお聞きしているので、無事に受精卵が着床してくれることを心から願うばかりです。こればかりは、子授けの神様に祈るしかありませんが、どうか卵ちゃんが子宮というふかふかのベッドに横たわってくれますように☆

4/8 生理が来たらすぐにご報告をいただける方がいらっしゃいます。ある程度の精子提供日を早目に教えていただけることは精子ドナーとしてはとてもありがたいです。なぜかというと、精子提供日に会議等の外せない仕事が入らないように調整できるためです。特に、年度当初については、仕事などにも動きがあるため、あらかじめ、ご予定を教えていただけると日程等の調整がスムーズになります。また、妊娠の成否を少なからず気にしています。複数の依頼者さんがいる場合、精子ドナーは提供日がバッティングしないように最善の努力もしてします。

4/9 緊急事態宣言の発出を受けて、職場で検温が義務付けられました。平熱でなければ微熱であっても出勤を控えるようにとのこと。長年、風邪を引いたこともないためか、普段、体温を測る機会もなく平熱が何度かさえ分かっていませんでしたが、測ってみると意外に低く36.2℃で安心しました。今後は、未来かなえとしても、宣言の趣旨を踏まえ、双方ともに平熱であることを精子提供の条件としたいと思います。排卵日までは基礎体温は低温期となるので、提供当日に37.5℃以上であればお断りさせていただくことにいたします。新型コロナウイルスの感染拡大で家庭用の体温計が品薄状態となっており、国内シェア首位のオムロンが生産能力を7割増やし増産にあたっているようですが、もし、検温自体ができない場合はよくよくご相談ください。

4/10 関西圏内(大阪⇔神戸など)の往来自粛が要請される中、商業施設や宿泊施設も臨時休業や営業内容を変更されており、精子提供サービスをどこまでできるか先行きが不透明になってまいりました。精子ドナーとして、できるだけご希望にお応えしたいところですが、十分な対応ができない場合はご容赦ください。とはいえ、ただ黙って手をくわえて待つより、少しでも安全な提供方法を考えてまいりたいと思います。併せて、皆様からのご提案もお待ちしています。

4/11 コロナ対策についてはスピード優先で考えるべきだと思います。後手後手の中途半端な対策では、感染者もズルズルと増えていき、先の見えない戦いにストレスも溜まります。2週間なら2週間、ビシッと期限を定めて休業要請し、8割自粛を目指した方がよいのではないでしょうか。2週間程度であれば休業補償もできると思います。それよりも長期にわたる方が莫大な予算がかかってしまいます。年末年始も1週間程休むわけですから、2週間くらい経済活動をストップすることだってできると思います。むしろその方が地球温暖化対策には効果的です。中国の春節(長期休暇)と感染拡大時期が重なったことから、8割自粛が実現でき、早期に終息したといえるのではないでしょうか。長期化すれば、死亡者数が増加するだけでなく出生数まで減少してしまうと思います。ちなみに、肺炎による死亡者数は世界で年間400万人、日本で年間10万人となっています。いずれにせよ、特効薬やワクチンが開発されるまでは完全には防止できないため、コロナと共存の道を選ぶしかないという心構えが必要と言えるのではないでしょうか。

4/12 緊急事態宣言が発令されてからの初めての週末ですが、みなさんどのように過ごしでしょうか?私はスーパーに食料品の買い出しに行く以外は完全に外出を控えています。こういう時にこそ家でゆっくり休んで、良質な精子形成のためにも体調を整えたいと思います。

4/13 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、マスク関連銘柄の株価が上昇しています。体温計やオンライン会議用アプリなどの需要が高まっていますが、今後は、妊活中の方にとって家庭用シリンジのニーズも高まってくると思います。シリンジ法は費用対効果も高く、接触感染が不安なご夫婦にとってシンプルで使いやすく効果的な妊娠手段です。一時的に品切れになる可能性もあるので、精子提供の依頼者様は少し余分目に購入されることをオススメします。

4/14 ドナーとは「提供者」を意味する英語ですが「贈り物をする」というラテン語から来ています。一方で、提供を受ける人のことを「レシピエント」と言い「価値のあるものやサービスを受け取る存在」のように定義され、ときには「賞やメダルといった表彰を受け取る人」のことも指します。精子ドナーや精子バンクというと、どこか医療系の用語で冷たい印象も受けるかもしれません。それだけに、温かい気持ちを持って、1回1回真心を込めて精子という贈り物をお届けしたいと思います。

4/15 3箇月前に面談をさせていただき、時間が充分につくれないため延期されていた方から、あらためて精子提供のご依頼がありました。全国に非常事態宣言が発令されましたが、都道府県間の移動がなく提供できる方なのでマスク着用の上で、対応させていただきたいと思います。

4/16 コロナ対応により仕事が忙しくなった方が、精子提供による妊活を断念されました。年齢的にもタイムリミットなので、赤ちゃんを諦められるそうです。4月から1日も休日を取得できず、その日の内に帰れる日もほとんどなく、睡眠時間も取れず、体調はボロボロで、倒れる人も何人かいらっしゃるそうです。せっかくの出会いでしたので、志半ばでの中止は悲しい限りですが、体がガタガタになるのが最も不幸です。体が壊れる前に休んでいただければと思います。そして、休ませてあげられるのは自分しかいません。このような方を助けられるよう、日本の会社の組織ガバメントが強くなることを心から願います。

4/17 最初のレシピエントである特別な方から、赤ちゃんの成長が分かる写真をお送りいただきました。医療従事者の方なので、コロナ対応により大変な時期だそうですが、心身の健康をお祈りするとともに、赤ちゃんの成長を見守らせていただきたいと思います。

4/18 一般社団法人 日本生殖医学会の声明を受けて、産婦人科でも外来を休止するところが出てきています。医療機関での治療が受けづらくなってきましたが、こういう時こそ、個人精子ドナーとして、柔軟に、そして適時適切に対応したいと考えています。

4/19 緊急事態宣言が出されている中で精子提供の依頼がありました。最寄駅まで来ていただけるということでしたので、マスク着用の上でお渡しさせていただきました。商業施設は臨時休業のところも多く、採取場所には気を遣います。駅のトイレは衛生上気になります。こういう時、宿泊施設は営業されているので助かります。

4/20 コロナの影響を受けて、ずんぶん前に面談の予約をいただいていた方と再調整を行いました。場所は、当初予定していた喫茶店が臨時休業となったため、別のところに変更です。日程は、緊急事態宣言後も感染者数は増加しており、当面、終息の目処が立たないことないことから、当初のままとなりました。

4/21 心の拠り所ともいえる人が亡くなりました。告別式もできず、胸が詰まる思いですが、ここに謹んでお悔やみ申し上げます。弔い合戦ではありませんが、志を受け継いで人の役に立つ行いに努めてまいります。終わりもあれば始まりもある。精子提供は命のリレーのお手伝いであると感じました。

4/22 新型コロナの恐怖は、苦しみながら死んでしまうこと。ぴんぴんコロリのようにコロッと死ねるわけではありません。うつした本人は自分だとわかりながらも黙秘を続けます。感染症の場合は感染源を特定できる証拠もなく、親族はただただ悲しく悔しい思いをすることしかできません。それを考えると、居た堪れない気持ちになります。

4/23 精子提供のご予約をいただいていた方から、今周期は辞退されるとのご連絡がありました。ご決断までに二転三転したことから苦渋の選択だったと思います。来月のこの時期には非常事態宣言が解除されていることを祈るばかりです。

4/24 俳優のリチャード・ギアに70歳で第3子が誕生されました。昨年2月にも第2子が誕生されており、高齢でも良好な精子をお持ちなのでしょう。奥さんも37歳と妊娠には決して若いわけではなく、妊活されている女性にとっては希望の持てる嬉しいニュースです。

4/25 FTMカップルの方と面談をさせていただきました。法的な結婚を機に精子提供を始められたいとのこと。夫の精子から生まれた赤ちゃんだけが自分の子どもというのは前時代的な考え方です。考え方は変わっています。子どもの幸せは、愛に包まれた家庭で育つことに尽きると思います。

4/26 撮り溜めしていた「新婚さんいらっしゃい!」をまとめて見ました。本当に様々なカップルがいらっしゃいます。50年周年ということで50年前からの新婚さんのVTRもありました。時代とともに夫婦のスタンスや価値観が大きく変わってきていることも分かりました。2013年には同性婚カップルが登場されていますが、日本でも同性婚が理解されてきていると感じました。

4/27 今日は在宅勤務日でした。職場では在宅勤務5割と勤務時間の短縮を強いられています。仕事は減りませんが、合理化に繋げたいと思います。精子提供活動も結果的に8割減を達成できています。

4/28 「利益はあくまで結果。大切なことは人の幸せ、社会に役立つこと。」この理念を胸に仕事と向き合いたいと思います。

4/29 精子提供により女の子を出産された方から赤ちゃんの写真を送っていただきました。二重で目は大きく鼻は小さく本当に美人さんです。将来、モデルやアイドルになってTVで見かけることになるかもしれません。

4/30 コロナ禍が続きますが、現在妊娠中の複数の方から経過のご報告をいただきました。皆さんお腹の中の赤ちゃんも順調なようで何よりです。