『R3.3月の日記』

3/1 LGBTの人権に関して、日本は先進国の中で断トツの最下位に沈んでいます。同性婚やそれに準ずるパートナーシップ制度が国レベルで整備されていないのは、主要7カ国(G7)の中では日本です。同性しか好きになれなかったり、体は女性でも心は男性といった心と体の性が一致しなかったりという理由だけで、人と同じように幸せになる権利を合法的に奪われるのは、先進国の中では日本だけです。早急に、同性婚を国の法律で認め、子どもを産み育てる権利が保障されるよう政府公認の国内精子バンクを整備すべきです。

3/2 少子高齢化対策・男女共同参画の観点から、野田聖子議員は「法律婚でなければ不妊治療の助成も受けられない。そういう“縛り”を無くしていきたい」と語っています。不妊治療も税金を使う以上は法律婚でなければならないといった固い縛りがある一方、フランスでは、法律婚以外のカップルの間に産まれた子どもの権利を認めるようなり、例えば後藤久美子さんとレーサーのジャン・アレジさんは事実婚だと紹介されています。また、妊娠・出産で空白ができてしまう女性は男性に比べて差をつけられてしまいやすいから“女性は非正規に”ということにされ、その結果が今に繋がっているそうです。男女に限らず、産休・育休のために出世ができなくなるような空気があるとしたら、妊娠・出産がハッピーなことではなくリスクだと捉えられてしまうため、例えば夫婦が4時間ずつ働けるようになるとか、発想を変えていくことが必要だと提案しています。反対意見は、“家族の一体感がなくなってしまう”という主張と、“子どもがかわいそう”という主張が主なものだそうです。国民の声を代弁するはずの議員が、自民党では9割も男性だったということも関係しており、名字を変えるということを考えなくても済んでしまう側の男性が大多数で、賛成・反対以前に関心がないという状況だったそうです。これからは、10代、20代の人たちの将来にとって何がハッピーなのかという結論を出していく必要があるようです。

3/3 公園の梅の花を見るたびに、春はもうそこまで来ていると感じる今日この頃です。暖かい日が増え、ミモザやスイセンなど可愛らしい姿を見る楽しみがふえてまいりました。カクテルの「ミモザ」の由来も、淡く憐な黄色い花のミモザにちなんでいるそうです。

3/4 今日は、仕事帰りにエステに通い、夜から新幹線で遠方に精子提供に伺いました。他人を幸せにするには、まず自分磨きも必要だと思っています。「仕事が早いというのが伝わってくる」と言っていただくことがありますが、実は、仕事に追われ余念のない日々も多く、何とか雑草魂で乗り切っているだけです

3/5 今日は、昼から新幹線で遠方にご面談と精子提供に伺いました。メンサに入れる程の高いIQをお持ちの方で、妊娠、出産後はもちろん、子どもが大人になった時のことも計画的に考えられており、お若いにも関わらずしっかりされておりとても安心しました。

3/6 連日の提供となると精液量が少なくならないかご不安もあるかもしれませんが、精液が新鮮な分、精子の質は良くなりますのでご安心ください。これまでの経験から、妊娠に大事な要素は、精子の量ではなく質だと実感しています。

3/7 「2021年2月に妊娠を発表した芸能人・有名人一覧」が公開されました。光上せあら(33歳、2人目)、相澤仁美(38歳、1人目)、杉山愛(45歳、2人目、丸高愛実(30歳、2人目、竹内友佳(31歳、1人目、吉川莉早(35歳、1人目、melody.(39歳、3人目、)有村実樹(35歳、1人目、エハラマサヒロ(38歳、5人目)。中でも、元テニスプレイヤー杉山愛の45歳での妊娠とお笑い芸人のエハラマサヒロの5人目には、目を引きます。

3/8 筋トレが精子に良い影響を及ぼします。筋トレをすることで、テストステロンという男性ホルモンが上昇し、精液量が増え、精子の質も改善するそうです。特に、スクワットが効果的といわれています。すべての精子の状態で、妊娠率が2.5-5%から20-50%台まで改善したという研究結果も出されています。また、精液はタンパク質がメインでできており、タンパク質を効率よく摂取できるプロテインを飲むはことで、精子濃度が高くなり、相乗効果が生まれるようです。

3/9 「1日に2回の精子提供はできますか?」というお問い合わせに対しては「できます!」とお答えしています。1日に1回目よりも2回目の精子の方が量は少なくても質が良い(運動率が高い)ため妊娠しやすいという、これまでの常識を覆すかのような研究結果も出ています。実際に、私が精液検査を受けている病院の医師も「妊娠に重要なのは精子の量より質(スピード=高速前進運動、形態)」だとおっしゃっています。

3/10 日本は、体外受精の実施件数は世界一のでも出産率は世界最下位グループに属しています。国際生殖補助医療監視委員会は、アメリカでは体外受精のおよそ4回あたりにひとりが誕生するというが、日本は8~9回あたりにひとりという数字に留まるというレポートを発表しています。日本で体外受精を行っている患者の多くは、30代後半から40代前半の女性たちであり、妊活を始める年齢に差があることなどが理由のようです。将来子どもを望むときのことを考えて、10代~20代の頃から、インターネットやSNSを通じて正確な情報を収集し、未来に備えておくことが必要なようです。

3/11 精子提供を選択するには特に夫側の決心が必要ですが、卵子提供は高額な費用もかかるため夫婦ともに更なる決心が必要です。だからこそ、提供ドナーは全力でサポートしなければなりません。

3/12 世界における双子の出生数は「過去最多」だとする研究論文が発表されました。論文によると、毎年約160万組の双子が生まれており、約40年前と比較すると約30%増となっているそうです。一卵性双生児の数に大きな変化はなく、増加に寄与しているのは二卵性双生児の出生のみであることから、主な要因として、先進国で生殖補助医療技術が発達したことが挙げられています。

3/13 モデルの押切もえさんが第2子の妊娠を報告されました。自然妊娠か不妊治療によるものかは分かりませんでしたが、41歳での妊娠ということもあり、30代~40代で妊活中の方にとっては励まされる部分もあるのではないでしょうか。

3/14 鍼も不妊治療の一つです。鍼治療により、不眠や偏頭痛などが改善し、本来の健康な体に戻ることで、卵子の質も良くなり、妊娠しやすくなるそうです。卵管閉塞なども治ることがあるようです。

3/15 鍼灸により、体外受精妊娠率や排卵促進率がアップするという研究結果が出ています。鍼灸は、不妊症患者の生殖内分泌機能に対する影響が大きく、黄体生成ホルモンに対する脳下垂体の反応を増強させ、排卵の促進や子宮内膜の厚みの増加に繋がるそうです。また、免疫増強の働きで、卵管の炎症、癒着などを修復し、閉塞卵管が開通することもあるそうです。体外受精は対処療法で、鍼灸は根本療法ですが、その組み合わせで不妊治療の効果が大幅に改善するそうです。【参照記事】

3/16 『ここは今から倫理です。』の実写ドラマを見て、「最大多数の最大幸福」等について考えさせられました。精子提供という行為が社会的に正しくないと言い切れない限り、精子提供による妊娠については、本人の意思が尊重されるべきだと私は思います。

3/17 精子提供とシリンジ法の直後に依頼者さんと会話をするのは、どこか気恥ずかしいですが、それを乗り越えた先に、ある特別な関係が芽生えます。

3/18 人事評価の時期ですが、ここ数年間、仕事面ではトップの評価をいただいています。「ワーク・ライフ・バランス」というがありますが、様々な業務時間外における社会活動が適切に評価される時代がやって来ると面白くなります。

3/19 婚姻に準じた「事実婚(内縁)」が、同性カップルの間でも成立するとの司法判断が最高裁で確定しました。法整備への期待が持てます。

3/20 コート・ダジュールの美しい海に面した土地に、近代建築の巨匠ル・コルビュジエが、自身と妻のため建てた「カップ・マルタンの休暇小屋」があります。仕事で心身ともに疲れた時は、こうした場所でエスプレッソでも飲みながら、ゆっくりしたいものです。

3/21 コロナに感染すると男性の生殖能力が落ちるそうです。20%の無精子症になるという研究結果が出ているそうです。本日、放送された「ビートたけしのTVタックル」における堀賢順天堂大学大学院感染制御科学教授の発言によるものなので一定の信憑性もあります。一時的なもので数週間後には正常に戻るのかもしれませんが、精子ドナーとしては十分に気を付けなければなりません。

3/22 新型コロナが男性の生殖機能に影響として、各研究機関は様々な見方を示しています。「精液にはコロナウィルスは検出されず、性感染経路は可能性が低いと考えらる」、「射出精子の中にコロナウィルスが存在した」、「精子細胞へのこれらの影響は、精子の質や生殖能力の低下に関連する」、「現在のところ、コロナウィルスが精子や男性生殖機能に長期的な損傷を与えるとの決定的な証拠はない」、「男性は過度に警戒すべきではない」など、情報が交錯している状況です。

3/23 無料通信アプリ「LINE(ライン)」の利用者の個人情報が、中国の企業に筒抜けになっていたそうです。たまに依頼者からLINEでのやりとりを希望される依頼者様がいらっしゃいますが、このようなリスクがあるため一律控えさせていただいておりました。今後は一層慎重にならざるを得ません。

3/24 ドラマ「冬のソナタ」でヒロイン演じた韓国人女優のチェ・ジウさんが、昨年5月に44歳で長女を出産されましたが、その赤ちゃんも元気に育っているようです。体外受精などの不妊治療を受けられたのかもしれませんが、40代前半までであれば、諦めなければ、夢は叶うのかもしれません。ちなみに、MAXのNANAさんも40歳で結婚し、43歳で妊娠出産されています。

3/25 タレントの北乃きいさんが、今年1月に妹が生まれ、11人兄弟姉妹になったそうです。実に30歳差ということで、ご両親がそれぞれ再婚されて、合わせて11人ということですが、少子化対策としても学ぶべきことが多そうです。

3/26 最近、芸能人の出産のニュースを見ると、赤ちゃんの性別はほとんどが男の子です。産み分けをされているのか偶然かは分かりませんが、女の子が増えないと将来的な少子化も進みます。ドライな言い方かもしれませんが、精子バンクにいくら精子があっても、女性がいなければ子どもは生まれません。そう考えると、女性の地位は男性以上なのかもしれません。

3/27 今日は、初めてオンラインでの面談を行いました。移動時間や3密を回避できるので、1時間程の面談であれば便利です。相手が信頼できる人かどうかの判断が必要ですが、今後普及するかもしれません。

3/28 Uber Eats (ウーバーイーツ)のように、精子もデリバリーで配達されるサービスシステムができるかもしれません。精子提供の環境整備は日進月歩です。

3/29 正常な月経周期は25~38日といわれています。24日以内の場合を「頻発月経」、39日以上3ヵ月未満を「希発月経」、3ヵ月以上を「続発性無月経」といい、治療の対象になる場合があります。理想的には、28日±3日とされていますが、早期に妊娠されるかどうかは、生理周期が一定であることがポイントだと考えています。

3/30 ひと昔前までは妊娠の成否を確かめるには産婦人科に行くしかありませんでしたが、今では妊娠検査薬で簡単にチェックすることができるようになりました。近い将来、出生前診断も自宅でセルフチェックできるようになるかもしれません。

3/31 3億3500万個の種子、精子、卵子を月で冷凍保存する構想として、アメリカの研究チームが「現代版ノアの方舟」の建設を提唱しています。そのプロジェクトは「現代のグローバル保険」と呼ばれています。地球上での保管は、海面上昇を伴う気候変動の他、世界的パンデミックや大規模な核戦争のリスクがあり、非常に高リスクという一方で、月ではこのような懸念がありません。約250回ものロケットの打ち上げが必要と試算されており、実現は困難ですが、気候変動などに対する危機意識が高まっている中で、悠長にしてはいられないのかもしれません。