『R3.5月の日記』

5/1 昨年にも増して今年はゴールデンな感じがしないゴールデンウィークです。職場ではゴールデンウィーク前後の休暇取得を奨励していますが、なんだかなぁという感じです。分散して長期休暇が取れるといいのですけどね。

5/2 緊急事態宣言下のゴールデンウィーク中でも、妊活は不要不急ではなく必要至急ということで、精子提供のご依頼にはお応えしています。1年前の緊急事態宣言より人出は遥かに多いですが、駅や電車内の人も思ったより少な目で安心しています。とはいえ、平日並みの人出はありますので、十分に気を付けなければなりません。

5/3 新幹線で精子提供に行ってきました。青空の下、車窓から見える山々のみずみずしい緑や青葉が目に眩しく、心が洗われた一日でした。

5/4 依頼者になりすまし、精子ドナーを騙そうとする悪質な方もいますが、これまでの経験から、メールでのやりとりで本気か冷やかしか直ぐに見分けがつきます。待ち合わせ場所に現れず、メールも音信不通にしてしまう、そのような釣りの手口には引っ掛かりません。精子提供活動をからかう暇があるなら、育児のお手伝いでもされながら社会貢献を行ってほしいものです。

5/5 シッター・ナニー募集掲示板」というサイトがあるのを知りました。子育て・お仕事で忙しいお父さん、お母さんに少しでもゆとりと安心をサポートすることが目的のようですが、「格安にて赤ちゃん預かります」といった不安なスレッドがあります…。

5/6 アモーレ婚の平愛梨さん(36)が第3子を出産され、3男児のママになられました。フォワードとディフェンダーとキーパーで夢の兄弟サッカーができそうです。2017年に結婚を発表されて、4年間で3人も出産されており、ものすごいスピードです。出産後1年以内に次の子を妊娠されているので、第4子、第5子も希望されているのでしょう。平愛梨さんご自身が6人兄弟姉妹なので、第6子を目標にされているのかもしれません。

5/7 西アフリカのマリ人女性ハリマ・シセさん(25)が九つ子出産し、母子共に健康というニュースを目にしました。マリ政府は、女児5人と男児4人を帝王切開で出産したと発表していますが、ウィキペディアによると、出生時点で全員が生存していた最大多胎数の記録は八胎とされていますので、歴代史上最高の多胎児かもしれません。こんなファンタジックなことが起こるのだと生命の神秘をあらためて感じさせられました。どうか順調に成長してくれることを祈りたいと思います。

5/8 少し驚きのニュースですが、「正常な生理が来ている20代はたったの1割!」とも言われているようです。生理の量が変だったり不順だったり、何かしらの問題を抱えた状態では、妊娠はかなり難しくなるそうです。妊娠を望んだ際には、不妊につながる病気が隠れていることがないか、予防の観点で婦人科を受診していただけたらと思います。

5/9 子どもへの告知について、精子ドナーとしてあらためて資料に目を通し考えてみました。個人的には、子どもが面会を希望したら、精子ドナーの責務として誠実に対応すべきだと考えており、そもそも、将来子どもと会う用意のある人だけが精子提供を行うべきと考えています。ご夫婦が、あなた(赤ちゃん)が生まれてくることを切望されていたこと、大事に育てるための方法を真剣に考えられていたことなど伝えたいと思います。また、将来的には、精子提供の環境も整備され、いわゆる「出自を知る権利」については議論も進み、告知というものが社会的に一般化することを願っています。

5/10 不特定多数のドナー登録者がいるマッチングサイトでは、利用者と提供者(精子ドナー)との間で、同意書の取り交わしを精子提供の条件にすべきだと考えています。サイトの管理人が同意書の様式(雛形)をサイトに掲載し、同意事項は双方の話し合いで決めるという形式がベターです。出産後の将来的なことも想定して、お互いに確認し合い、しっかりと文書で残しておくことで、未然にトラブルを防止でき、生まれてくる子ども含め双方の安心や幸せにつながるのでしょうか。

5/11 「1252プロジェクト」をご存知でしょうか。1252の数字は、女性アスリートにとって1年間(52週)のうち、約12週は生理による不調を感じる期間があることを意味しています。ひとりひとりが自分の周期やベストコンディションを知ったり、生理に対する正しい知識を得る・相談できる場をつくることで、女性アスリートがもっと自分らしく競技と向き合える環境をサポートしようとする取組です。また、女性アスリートも競技を引退し、いざ子どもが欲しくなった時、自身の身体の不調が原因で不妊に直面することも多いことから、事前に生理の知識がなかったばかりに…と、後々後悔するようなことのないようにしようとする取組でもあります。

5/12 「自然に妊娠できる確率」は実は思っているほど高くありません。手遅れにならないためにも、30歳を過ぎれば不妊クリニックで検査を受けることが大切になってきます。年齢別の自然妊娠確率についてはこちらをご覧ください。

5/13 自然妊娠の一卵性で、イギリスでは28歳の女性が三つ子を、アメリカでは35歳の女性が四つ子を出産されたそうです。数千万~数億分の1の確率のようで、子育ても天文学的に大変かもしれませんが、人生を振り返ったときに星の数ほど素晴らしい思い出ができることは間違いありません。

5/14 正しい性の知識を子供にどう教えるか。性についてタブーとなっている風潮が、性教育を難しくしたり、予期せぬ妊娠を招いているようです。精子提供については更にデリケートな話ですが、出自を知る権利や真実告知も含めて学ぶ機会が全くなく、ネットで検索しただけでは正しい理解を得られません。このサイトの日記が、そうした問題の解決に少しでも寄与すれば幸いです。

5/15 “子どもが欲しい”同性カップルが選択した新たな家族の形とは【SDGs】』というニュースを見ました。出演の女性同士のカップルさんは、お互いに海外の精子バンクから有償で精子提供を受けられて妊娠されています。精子バンクの良さは、精子ドナーの人種、民族、身長、瞳の色、幼少期の写真、祖先のことなど遺伝的な情報がペーパーで知れることだと思います。ただし、子どもが将来、遺伝的な父親である“提供者”に会いたいと願っても、会うことはできず、その意味では情報量はそんなに多くはありません。動画の中で「家族っていうのは血のつながりによらなくても、すごく愛情をもって、自身も愛情を感じて育っていけるっていうところは、すごく大事にしたい」という言葉がありますが、全くその通りですし、LGBTQの方に限らず地域としてそのような意識を持つことが大事だと考えています。

5/16 5月といえば瑞々しい緑が美しい風薫る季節ですが、関西では早くも今日梅雨入り発表がありました。去年の梅雨明けは8月1日という異例の長梅雨でしたが、地球の体調も悪化しているのかもしれません。人間は、地球にとって病原体となることも医師の役割を果たすこともあります。

5/17 性別は女性か男性の2つだけではなく、そのどちらでもない第3の性“ノンバイナリー”というジェンダーがあります。また、一概にノンバイナリーといっても、「ある日は自分を男性のように感じるけど、別の日には女性のように感じる」、「自分が男性と感じているのと同じくらい、女性とも感じる」、「男性と女性のどちらにも当てはまらないと感じる」などタイプも人それぞれです。そう考えると、多様性のある社会というものが楽しくなってきます。

5/18 精子提供を受けた経験があるシングルマザー「セックス目的の人も」』という残念なニュースを見ました。第3者から精子提供を受けられる医療機関は全国で12カ所しかなく、更に医療機関での精子提供は「法的に婚姻している夫婦」が対象で、3380件の提供のうち出産は130人(4%未満)に留まっていることから、SNSで提供者を探されているようです。個人間の精子提供について、ある産婦人科の医師は「精液中に含まれるウイルスや細菌が母親にうつる可能性がある」と警鐘を鳴らしますが、それはネットを通じた精子提供に限ったことでなく、実際の性生活においても起こり得ることなので、実態を調べたものでもありません。精子ドナーとしても、ドナー側にも様々なリスクがあることを踏まえた上で、あくまでボランティアとして活動しているため、一概に「危ない」というのは大きな誤解を生むのではないでしょうか。

5/19 結婚相談所では、入会時に書いていただくプロフィールに「子どもがほしい」「ほしくない」「どちらでもよい」という項目があり、婚活の場では「妊娠」「不妊」といった話題が赤裸々に語られるそうです。人生において「妊娠」や「出産」は非常に大事なテーマではありますが、晩婚化に伴い、日本の婚活事情も急激に変わっているようです。

5/20 昨今、不妊に悩む男性が増えているといわれますが、2013年に発表されたフランスの調査では、1989年から2005年までの17年間で、男性の精液1mLに含まれる精子の数が年1.9%の割合で減少しているという結果も出ています。

5/21 国内の精子検査会社であるOESでは、郵送による精液検査を実施していますが、郵送検査では時間が経つと精子の形態が変わるため、精子の運動率や生存率、pH値などの検査は出ず、精子の有無しか分かりません。そのため、郵送検査は、本検査を受ける前の準備段階として利用するものですが、精子提供マッチングサイトでは、郵送検査の結果を掲載している精子ドナーも多いようです。妊娠には高速運動率や正常形態率が重要な指標なので、利用者の皆様には病院での精密機器と専門科医の目視の双方による検査結果かどうか、データの信憑性をしっかりと確認していただきたいと思います。精子の質は赤ちゃんの健康にも関わってきます。

5/22 関西地方は早くも梅雨入りしていますが、新緑の木の葉が余計に瑞々しく見える今日この頃です。小さなナメクジを見つけましたが、カエルやカタツムリにとっても恵みの雨となり喜んでいるのかもしれません。余談ですが、フランスのレストランで出てきたエスカルゴは食べられませんでした。

5/23 今日は、梅雨の晴れ間となり、洗濯日和の良い一日でした。5月なのに、梅雨の晴れ間というのもどうかと思いますが、布団も干せてフカフカにできたので、今夜はいい夢が見られそうです。

5/24 元プロテニスプレーヤーの杉山愛さんが45歳での第2子妊娠を発表されました。第1子妊活中につづった「妊活体験記」にサイトに公開されています。第1子は体外受精からの妊娠だった一方、今回の第2子は自然妊娠ということで、予想外の出来事に本人もびっくりされています。

5/25 お笑いタレントのだいたひかるさんも45歳での妊娠を発表されました。体外受精で受精卵が着床したばかりのようですが、まずは第一関門突破ということでお祝いの気持ちと、安定期突入を目指してエールをお送りしたいと思います。

5/26 新型コロナウイルスは精液の中にいるだけではなく、精巣に感染し、精子の形成障害を起こすことがあるということが、海外の検査結果で明らかになりました。具体的には、精液量、運動性、精子濃度、精子数が低下すると言われています。またその影響は、長期に続く可能性が示唆されています。精子は約60日サイクルで作られることから、新型コロナに感染した精子ドナーは、少なくとも2ヶ月は活動を自粛した方がよさそうです。回復後に精液検査で問題ないことを確認した上で活動を再開すべきだと考えています。

5/27 「ワクチンで不妊症に」 という偽情報が拡散しています。例えば、「ワクチンを接種してない女性が接種済みの男性との性交渉により不妊症になる」といったものです。これに対し、医学界の専門家は事実無根としています。

5/28 緊急事態宣言が再延期となりました。厚生労働省研究班の調査によると、1回目の緊急事態宣言下で性交渉が減少したそうですが、新型コロナの影響で性交渉の減少とともに、少子化傾向がさらに加速する見込です。

5/29 タレントの南明奈さん(32歳)が、子宮内膜症や卵管手術を乗り越えて待望の妊娠をされました。不妊治療を始めて約3年、人工授精まで考えていたときに赤ちゃんが来てくれたそうです。

5/30 自身の妊娠に気付いていなかった米国人女性が、ハワイへのフライト中に出産しました。歴史上、飛行機で生まれた赤ちゃんは約60人しかいないそうです。生理の遅れや胎動があるにも関わらず、妊娠後期まで気づかないなんて、一般的には信じ難い話ですが、出産するまで分からない人も少なからずいるそうです。

5/31 赤ちゃんが欲しいと「妊活」を意識し始めたけれど、そもそも妊娠のしくみや、男女の体のこと、卵子や精子のことについてきちんと分かっていないという方は、こちらのサイト「妊娠するために、男女が2人で「しておくべきこと・知っておくべきこと」」をご覧ください。子宮や卵巣の検査が特に大事なことだと分かると思います。