『R6.6月の日記』

6/1 ここ数年、女性特有の健康課題を技術を用いて解決する「フェムテック」や、女性の悩みに寄り添う「フェムケア」の商品・サービスが多様化しています。

6/2 化粧品などを手がける「アンファー」は、妊活中の男性に必要な栄養素を含んだ健康食品を開発しました。亜鉛や葉酸などを配合し、プロテインやみそ汁などの調理に使える出汁(だし)という形で商品化しています。

6/3 厚生労働省が、全国にある出産施設(約2000施設)の費用が分かる特設ウェブサイト出産なびを開設しました。費用の「見える化」で簡単に相見積もりができるようです。

6/4 宮崎市はLINEでの妊活サポート事業を開始しました。不妊治療経験者は「不妊治療に負(病気)のイメージがあること」、産婦人科医は「不妊治療を始める年齢が遅いこと」が問題だと指摘しています。

6/5 改正子育て支援法が成立しました。児童手当が高校生まで支給対象となり、第3子以降は3万円に倍増します。増税等への批判もある中で、政府はどのくらい少子化が改善するか示すことが大事です。

6/6 2023年の日本の合計特殊出生率が過去最低の1.20となりました。東京都は0.99と初の「1」を割り込みました。ただし、上智大学の中里透准教授の以下の論考では、女性人口千人当たりの出生数を確認すると、東京の都心3区(千代田区・港区・中央区)はとびぬけて出生率が高くなるようです。とはいえ、核家族化、晩婚化、共働き社会と子育ての相性が悪いのは事実でしょう。

6/7 先の見えない不妊治療は、苦行のように感じることもあります。上手く行かなくても、落ち込み過ぎず、自分を責めず、今回は縁が無かったと、穏やかな心に戻ることが大事です。心も体も、時間がゆっくりといやしてくれます。その流れに身を任せるしかありません。

6/8 元スーパーモデルのナオミ・キャンベルさん(54歳)が、自身の子供たち(3歳と1歳)が代理母出産であることを明かされました。人工子宮の技術開発が加速する予感がしています。

6/9 アメリカの俳優トリーナ・マギーさんが、54歳で第4子の妊娠を発表されました。卵子凍結や卵子提供でなければ奇跡です。ちなみに、出産年齢のギネス世界記録は、自然妊娠57歳、体外受精66歳が最高齢で、日本最高齢出産は影山百合子さんの60歳です。

6/10 『とるだけ育休の夫はいらない』という電子コミックが大きな反響を呼んでいます。

6/11 婚姻率低下や少子化の根本理由として、巨大な自由市場のなかでの恋愛の「無理ゲー」にうんざりしていることや、子育ては「タイパ」が悪いことがあるようです。(参考)『橘玲氏に聞く少子化対策「自由恋愛で『一夫一妻制』は崩壊!会社は社内結婚の斡旋を」、男性は「インセル」の懸念も

6/12 日本では今、議員連盟により、精子提供に関わる新たな法整備についての議論が進められており、子どもの出自を知る権利を完全に保障することは認めないだけでなく、レズビアンカップルやシングル女性が提供精子を使った生殖補助医療を受けることが禁止される見通しとなっています。家族観は近年大きく変わり、結婚は続かないことが往々にしてありますが、親であることに終わりはないため、いかなる形であれ、親が子どもを持つ権利(どのような形で家族をつくるか)を法律で制限すべきではないと考えています。

6/13 ある精子ドナーの経験によると、シリンジ法とタイミング法の妊娠率は、最終的にはほぼ同じ確率になるものの、提供回数当たりの妊娠率はタイミング法の方が圧倒的に高くなるそうです。そのため、依頼者のシリンジとタイミングの選択割合は5:5となっているそうです。

6/14 渋沢栄一はふたりの妻との間に7人の子どもをもうけていますが、そのうち5人を授かった最初の妻とはいとこ同士の結婚です。血縁同士の結婚だと遺伝疾患のリスクがあげられますが、全員が健常児です。いとこ同士婚の出産については、サンプル数が圧倒的に少ないため、データの数字はあまり参考になりません。

6/15 「下請け」という用語に差別的な意味合いがあるとして「パートナー」と呼ぶ動きが広がっています。「大企業」や「中小企業」という用語もしっくりきません。どの会社にもそれぞれ同じだけの大事な役割があって、売上の大小や社員の数で会社の価値や社員の幸せは図れないからです。「中小企業」も「先端企業」や「専門企業」などに変えてはどうでしょうか。

6/16 射精する度に寿命が縮むという研究結果が出ました。無償の精子提供は命を削って支援する急遽のボランティアです。(参考)『精子できなくすると寿命13%延びた…短命の魚で解明、女性が長生きの理由の一つか

6/17 発達障害の診断を受けても、これからの過ごし方や何かのきっかけで大きく変わっていく可能性があります。発達障害の診断は、適切な治療・支援を受けるためのパスポートです。いつの日か、パスポートがなくてもフライトできるようになる日が来るのかもしれません。

6/18 最新の染色体研究により、精子の数が「現代男性は祖父世代の半分以下」、「日本はフィンランド男性の2/3」という衝撃の事実が明らかになりました。

6/19 体外受精により双子を出産された元バレー日本代表の大山加奈さんが、今月に迎える残り1個の凍結胚の保存期限を延長しないことを決断されました。本当に勿体ないと思います。誰かにお裾分けできないのでしょうか。

6/20 女性の不妊は、私たちが信じている以上に複雑です。情報収集と医療機関の早期受診が肝要です。

6/21 世論調査では同性婚に賛成が過半数、G7で同性カップルに関する法的保障がないのは日本のみ、パートナーシップ制度は約8割の自治体で導入されているという状況です。数年以内に、同性婚(法律婚)を認める法整備が実現する可能性はありそうです。

6/22 人にやさしい子や字がきれいな子は、成績優秀な子が多いといわれます。両者に共通するのは「配慮」ができるということです。

6/23 大谷翔平選手はインタビューで客観的な表現を用いてコメントしています。常に自分を俯瞰的に見ている証拠です。そのため、プレッシャーに強く、多少のことには動じないのでしょう。

6/24 世論調査では賛成多数の同性婚ですが、なぜ法制化されないのでしょうか。GPT-4(OpenAI)は、同性愛者自身が少数派であるため、大規模な運動を組織するのが難しいという点をその理由の1つに挙げています。

6/25 「死ぬ権利」について、フランスで議論が進んでいます。日本は急速に高齢化が進む中、日本人の中にはすでに安楽死を求めてスイスへ行く人もいるようです。

6/26 がん治療を受ける男児のために、「精子バンク」ならぬ「精巣バンク」の運用が来年にもスタートするようです。

6/27 ビジネス界きっての子だくさんパパとして知られるイーロン・マスクに、12人目の子どもが生まれていたことが明らかになりました。体外受精で双子2組と三つ子1組、代理母出産で1人をもうけたことも公表しています。日本でも歴史を振り返ると、将軍や政治家、大企業の創業者の中には、沢山の子供をもうけた人物もいますが、教育や育児の面で充実したサポートができるなら、子供はそれくらいても良いと思います。

6/28 人体のあちこちからマイクロプラスチックが検出されることについて世界中で危機感が高まっている中、今度は、男性の精液からもマイクロプラスチックが発見されました。しかも、マイクロプラスチックを含む精子の運動性に異常が見つかっており、この種のプラスチックが不妊の原因となっている可能性もあるようです。

6/29 「パパが育休とってみたら妻子への愛が深まった話」という本を読んでみました。なかなか面白くて読みやすくて勉強になり、パパには結構オススメです。

6/30 命名のお手伝いをさせていただきました。