『R7.6月の日記』

6/1 「元気でいてくれるだけで本当にありがとう」と思い、不妊治療を続ける方のつらい気持ちを分かろうとし、見守り、寄り添い、勇気づけられる、そんなドナーでありたいです。

6/2 例え血のつながりがなくても、夫婦で一緒に笑い、泣き、悩み、支え合って育てていけるなら、それが“本当の親子”だと信じています。家族とは、親や周知の価値観に縛られたものではなく、夫婦の選択で築いていくものではないでしょうか。

6/3 NHKの番組で、命の始まりは「受精した瞬間」ではなく「40億年前にLUCA(ラスト・ユニバーサル・コモン・アンセスター)と呼ばれる最初の細胞が地球で誕生した瞬間」であると説明されていました。人類は皆、細胞レベルできょうだいである、だからこそ、人には助け合う気持ちが備わっているとの主張は、とても興味深いものです。【参考】『NHKスペシャル人体III|細胞の起源「LUCA」と命のつながりを探る40億年の旅

6/4 2024年の国内の出生数は68.6万人で、初めて70万人下回りました。合計特殊出生率も全国で1.15、東京都は0.96となり、いずれも、過去最低を更新しています。一方、死亡者数は160.5万人で、過去最多となりました。少子化に歯止めがかかっていないばかりか、人口の減少が加速していることが分かります。ちなみに、2016年に100万人、2019年に90万人、2022年に80万人を割り込んでいます。未婚で子どものいない若い世代に対する支援策の拡充が重要だと考えています。

6/5 精子提供や卵子提供に関する生殖補助法案の、今国会での審議入りが見送られ、廃案が濃厚となりました。出自を知る権利が保証されていないこと、同性カップルやシングル女性などは対象外となっていることから、廃案になるのは良かったと思います。一方で、海外の精子バンクでは、頭脳明晰、容姿端麗、運動神経抜群な人の精子や卵子のみが受精機会を得るとともに、高額で売買されている現状もあり、法律による課題解決が必要です。

6/6 世界一の大富豪であるイーロン・マスク氏(53歳)は、「子どもが欲しい人なら誰にでも自分の精子を提供する」と述べているそうです。4人の女性との間に少なくとも14人の子どもがいることが明らかになっていますが、日本のポップスターとの間にも子どもがいるそうです。将来、類を見ない遺産相続争いが起きないか心配になります。

6/7 日本では、1948年に匿名ドナー(第三者)の精子提供による人工授精が始まり、1万人以上が誕生したとみられています。その子どもたちが成長し、今、遺伝的なルーツを知ることができず苦悩していることが問題となっています。「未来かなえ」では、そのような悲しいことが起きないよう、出自を知る権利を尊重しています。

6/8 ユニ・チャーム×渋谷未来デザインが「早期の妊活=“プレコンセプションケア”」が大事だとして、妊活研修を実施しました。妊活経験者へのアンケートでは、「妊娠について具体的な知識を知りたかった」と考える年齢の平均は24.9歳であったのに対し、「実際に妊活を始めた」年齢の平均は30.1歳で、約5年のギャップが存在していることや、56%が「もっと早く妊活を始めたかった」と回答していることが分かっています。妊活に向けた第一歩は、若いうちに自身の健康状態を把握し、妊娠しやすい時期を知ることです。

6/9 モデルの舟山久美子さん(34歳)が、自身の不妊治療歴を語られています。2人の子どもを授かるために、食生活や生活習慣を見直しはもちろん、黄体機能不全や卵巣機能停止により、体外受精を選択されています。年齢のことを考えると不妊治療をするなら少しでも早い時期が良いという考えがあったそうです。

6/10 時東ぁみさん(37歳)が4年半の不妊治療を経て子どもを妊娠するまで苦労を打ち明けられています。検査をしても、異常は見つからず、「原因不明の不妊」と診断。ただ、年齢から考えると取れる卵子が少なかったことから、徹底的に健康に気を遣い、ファストフードを控え、骨盤矯正やトレーニングに励んだところ、取れる卵子の数が増加したそうです。人工授精6回と顕微授精1回。その後体作りの期間を空けて、人工授精1回と顕微授精2回、車を買えるくらいお金がかかって、ようやく赤ちゃんを授かられたそうで、結果はめでたしですが、その間、精神的には相当にお辛かったとお察しします。

6/11 タレントのドーキンズ英里奈さん(32歳)が、第1子を出産したことを報告されました。4年間の妊活で、2度の稽留流産を経験され、不妊に加え不育の治療もされてのやっとの出産ということで、本当におめでとうございます。

6/12 熊本県は、2025年度に実施予定だったAMH検査(卵子がどれくらいあるか調べるモデル事業)の中止を発表しました。県民などから、対象が県職員の20代の未婚女性に限定されていることへの疑問の声が上がったことが理由のようです。妊娠前からの健康管理、プレコンセプションケアの観点からは素晴らしい取組なので、対象の再検討を行い、早期実施を目指して欲しいものです。

6/13 0歳児もいる3児ママの近藤千尋さんが、8時間睡眠を取るコツを語られています。夜泣きが少なく、ベビーシッターさんがいれば可能かもしれませんが、現実的には難しそうです。とはいえ、手を抜けるところは抜いて、週に1回はゆっくり寝られる日をつくるのが、子育ての秘訣かもしれません。

6/14 11人(0~15歳)の子がいる福岡県大牟田市の川畑さんファミリーの記事を読みました。物価高を受け、苦労は絶えないが、頑張れば何とかなる。将来、30人の孫に囲まれるのが夢というコメントに励まされます。とはいえ、市内で1世帯10人を超える家庭は8世帯だけで、子どもが10人以上いる大家族は極めて珍しいようです。

6/15 「8人のおかん」を名乗るインスタグラマーnecoさん(32歳?)が9人目の子どもを出産されました。自ら稼いだお金で、高級車を複数台購入したり、家族全員で何度も海外旅行に行くなど、バイタリティーがすごい方のようです。フォロワー数34万人、2024年には「しまむら」とコラボした子ども服が全国のしまむらで発売されるなど、今や、子だくさんママは稼げる職業と言えるのでないでしょうか。 

6/16 「4人目は女の子がほしい」と640万円を払い、アメリカ人の精子ドナーと、アメリカでの体外受精で性別選択をしたオーストラリア人のシングルマザーに非難の声が上がっています。とはいえ、本人は性別選択を推奨しているわけではなく、選択肢の一つとして伝えているだけであり、受精卵で男女の判別がつき、希望の性別の受精卵を移植できる医療機関が存在する以上、個人の自由に委ねるべき問題だと考えています。なにより、シングルマザーで4人の子どもを育てようとするバイタリティは称えられるものだと思います。

6/17 日本でも「子宝」に恵まれない50代の夫婦が、選択肢の一つとして、海外の「卵子提供+代理出産」で赤ちゃんを授かられています。ただ、代理母の志願理由には貧困と金銭があり、相互扶助よりビジネスライクであることに課題を感じています。

6/18 中国人がジョージア(旧ソ連構成国)で、タイ人女性(約60人)から卵子を採取し体外受精用に販売する施設を運営している疑いが明らかになりました。需要があるからとはいえ、倫理観が欠落しているとしか言いようがありません。

6/19 京野アートクリニック高輪では、AI(人工知能)が受精卵の質を採点するシステムを導入しています。ジュードロウの映画「ガタカ」のように、DNAのスコアで生まれたときには既に人生の優劣が決まっているという世界が、近いうちに来てしまうのかもしれません。

6/20 滋賀県の結婚支援センター「しが結(ゆい)」では、体験型の婚活イベントを企画や、AIマッチングの導入により、成婚カップル急増しているとのこと。 ボートレースの予想ゲームを楽しむことで、心拍数が向上し、意気投合できることがお見合いが成立の秘訣のようです。

6/21 恋愛も性行為もない友情結婚(正式な結婚)が増えています。「シリンジ法」で子どもを授かって、バディのような関係で共に生活されているそうですが、恋愛結婚よりメリットが多いのかもしれません。

6/22 精子提供で生まれてきてくれた子どもたちと接する機会があります。その子を支える大人は必ずしも血のつながりがなくてもいい。その子に親身になってくれる大人が、周りにどれだけいるかが大事だと思わされます。そのような社会の方が、すべての子どもにとっても、ずっと生きやすいのではないでしょうか。