『R8.1月の日記』
1/1 精子ドナーは、時に「遺伝子を提供するだけの存在」として記号的に扱われたり、スペックで語られたりしがちです。しかし、生命の本質が「種を絶やさないこと」であり、生まれてくる子が「その子にしかできないこと」を持って誕生するのであれば、この行いは単なる生物学的な補助ではなく、かけがえのない個性がこの世に芽吹くための「土壌」のような役割なのだと思えました。効率や優劣を競う社会の中で、生まれてくる子供が「自分は必要とされて生まれてきた」と胸を張れるよう、私自身も一粒の種を慈しむような謙虚な気持ちで、この活動に向き合いたいとしみじみ感じています。
1/2 人気YouTuberのはじめしゃちょーが、2026年元日に第1子女児の誕生を報告されました。「うちの子が一番可愛い」と愛娘を抱く姿からは、父となった深い喜びが伝わります。過去に自身の動画で精液検査の結果を公表し、精子数の少なさに不安を抱えられていた経緯があるだけに、今回の新しい命の誕生に対する喜びもひとしおでしょう。精子バンク「未来かなえ」が提供した先のご家族にも、このように溢れんばかりの愛情と幸福が満ちていることを願わずにはいられない、心温まるニュースです。
1/3 子どもの性格形成の基盤は、親からの安定した愛情と受容の経験によって築かれる部分が大きいのかもしれません。子育てにおいて、親は子に「常に感謝」の心で接するとよいそうです。
1/4 草木は人間の身勝手な評価や経済効率に関わらず、ただ子孫を繋ぐために懸命に生きています。本来、自然界に優劣や弱肉強食はなく、すべての命は必要だからこそ存在し、互いに生かし合っているのです。対して人間は、見栄や効率に縛られ、自らストレスを生み出しています。私たちは草木の飾らない姿に学び、肩肘を張らず「今」をありのままに生きるべきです。個性を尊重し、他者の幸せを願う心のゆとりこそが、人間本来の生き方といえるのではないでしょうか。【参考】『草木のこころ』
1/5 米国で規制の緩い代理出産制度を利用し、100人以上の子供をもうけた中国人富豪の事例が波紋を呼んでいます。富裕層の間では数百人単位の子供を希望する「爆買い」のような実態があり、巨大なビジネスと化しています。同じく遺伝子を提供する精子ドナーの視点で見れば、これほど大規模かつ機械的な繁殖は、生命の尊厳を軽視した「富の誇示」に映り、自分の子が育つ環境として強い懸念と空恐ろしさを感じます。【参考】『中国人大富豪がアメリカで「代理出産」を利用しまくっている─子宮は「領地」、目指すは「帝国」』
1/6 古代中国の宮廷に仕える女性(宮女)たちの多くは、子を産む機会が少なかった、あるいは出産に至らなかったとされています。その背景には、以下のような複数の要因が複合的に関わっていたと考えられています。【適齢期を逸した結婚・妊娠の機会の限定】当時の社会では、女子の一般的な最適な結婚年齢は15歳前後とされ、20歳代半ばを過ぎると結婚の機会が減る傾向にありました。宮女は、皇帝や特定の身分の男性との関係を持たない限り、基本的に結婚・妊娠の機会が制限されていたため、年齢と出産適齢期が問題となるケースがありました。【過酷な労働環境と健康状態の悪化】宮中での重労働や、身分・待遇による栄養状態の偏り、慢性的な睡眠不足は、身体機能の低下を招きました。【精神的・肉体的ストレスの蓄積】厳格な宮中のしきたりや人間関係から生じる強い心理的ストレスは、自律神経系のバランスを乱し、その結果として月経周期の不順や排卵機能の障害(無排卵など)といった生殖機能への影響を引き起こしていた可能性が高いです。
1/7 妊活においては、中国・清朝末期の曽国藩という著名な政治家・軍人が遺した「四耐四不訣」に相通じるものを感じます。「耐冷、耐苦、耐煩、耐閑、不激、不躁、不競、不随、以成事」。これは、事を成し遂げるために耐えるべき四つのこと(四耐:冷・苦・煩・閑)と、してはならない四つのこと(四不:激・躁・競・随)を説いた言葉です。赤ちゃんを授かるまでにいかに時間がかかろうとも、その結果に一喜一憂して右往左往することなく、希望を持ち、できることを精いっぱいの努力していくという姿勢は、まさにこの教えに通じます。
1/8 デンマークの精子バンクが、ドナーの登録条件にIQ(知能指数)の基準を設けていることが注目されています。一部のバンクでは、子供を望む親たちのニーズに応える形で、一定以上のスコア(IQ85以上)を持つ男性の精子を優先的に扱うケースが見られます。しかし、知能を基準としたこのような「選別」は、優生学的な懸念や、子供の将来をどこまで保証できるのかという倫理的観点から、国内外で大きな議論を呼んでいます。
1/9 「勝ち組教育」は、子供の多様な可能性を奪います。一律の高校授業料の無償化施策は早期に見直し(撤廃し)、飛び級や通信制高校を選択せざるを得ない事情を抱える生徒など、個別の状況に応じたきめ細かな支援に予算を充てるべきだと考えています。
1/10 日本の不妊治療は保険適用により負担が軽減された一方、年齢や回数の厳格な制限が壁となっています。制限を超えると全額自費となり、経済的理由で断念を迫られる当事者が少なくありません。アンケートでは9割以上がこの一律の制限に反対しており、個々の状況に応じた柔軟な制度設計が求められています。提供した遺伝子が「回数制限」という制度の都合で、まだ可能性があるのに途絶えてしまうのは非常に忍びないと感じます。授かりたいと願う夫婦が、国が決めた数字ではなく、納得いくまで挑戦できる環境が整うことを切に願います。【参考】『体外受精の回数制限・年齢制限に不妊治療患者の9割強が反発。出生数過去最少66.5万人の今すぐに必要なこと』